教員採用試験に合格して、赴任する前に海外の教育現場を見たいということで日本語教師アシスタントに参加する人や、逆に教員採用試験に不合格となったことがきっかけで海外に飛び出す人など、様々な方が日本語教師アシスタントとして活動しています。
日本語教師アシスタントに参加したきっかけ
私が日本語教師アシスタントに参加したきっかけは、「教員採用試験不合格」の通知を受けたことでした。以前から、
小学校から大学まで「学校」しか知らない人間が教師になってしまっていいのだろうか? それで子どもたちに様々な将来を語ってあげることができるのか?
と思っていた私は、「不合格」をきっかけに、教師になる前に、何か大きな体験をしてみようと思い始め、その時、目に飛び込んできたのが「日本語教師アシスタント」で、参加することを決め、ニュージーランドに赴任しました。
現地での活動
ニュージーランドの派遣校では、日本語教師としての活動だけでなく、子ども全ての活動(全教科、学校行事等)のアシスタントを行いました。先生が子ども一人ひとりのレベルをきちんと把握し、クラスという集団の中にいながら、どの子どもも自分に合ったレベルの学習で活動を進めていくこと、学校行事にはたくさんの保護者が参加し、行事の運営をサポートしていること・・・など、まだまだ多くの興味深い点に気付くことができました。
そして私は、この日本語教師アシスタントに参加して、「自分の変化」にも気づくことができました。
これまで日本では、家族も友達もいて、言葉も分かって・・・という日本という快適な環境の中で、何もしなくても楽しく毎日が過ぎていました。
しかし、海外では誰も私という人を知らない、私の母国の文化も言語も知らない、というアウェイな環境が待っていました。
最初の1学期間
そんな中で、1学期目は、何もわからないまま過ぎてしまったような気がします。そうなってしまったのは、やはり、どこかで「まわりが自分に合わせてくれる」と思っていたのかもしれません。
2学期目
これではいけない!と思い、2学期目からは自分から積極的に行動をするように心掛けました。学校スタッフとの会話、生徒たちとの交流、そして学校以外の場所でもESOL(English for Speakers of Other Languages 外国語としての英語)のクラスに参加したり、教会へ通ったりと、どんどん世界を広げていきました。
そうすることによって、毎日が大きく変わり、自分がニュージーランドのこの地の社会の一員になっていくことを実感することができました。
宝物と確信
自分から積極的に行動することで、多くの経験と出会いをくれた、この日本語教師アシスタントに参加して、本当に良かったと思います。最期の全校集会で、「世界に一つだけの花」を元気に歌ってくれたニュージーランドの子どもたち、「(私を)ニュージーランドに送り出してくれた両親に本当に"ありがとう"と伝えて!」と涙を流しながら言ってくれた担当の先生・・・この日本語教師アシスタントの中で出会った私の宝物です。
ここでの経験が、これからの私の人生の中で生かされることを私は確信しています。
# ニュージーランド・オークランド近郊の学校で日本語教師アシスタント