日本語教師は人手不足でブラックな日本語学校の一例

日本語教師

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ブラックな日本学校の例

ネット上で以下のような質問を見かけました。 的確な回答がなされていなかったので、補足の意味も含めて、当ページに記しておきます。

日本語学校で働く大学3年生の質問

質問要旨
  • 日本語教師を目指す大学3年生(大学で日本語教育を主専攻中)
  • 大学の先生からの紹介で日本語学校でインターンシップで半年ほどアシスタントや事務業務に従事
  • 日本語学校の非常勤講師が突然、退職し
  • 人手不足なため、この大学生が週一回の初級クラスを受け持つようになった
  • この大学生は未経験者(人に教えた経験は無い)
  • 専任の日本語教師が面倒をみてくれるわけでもなく、
  • 教え方の指導やサポート、給料の契約書も一切なし
  • 授業準備などとても不安で毎週「死にそう」
  • 大学の授業もあり、睡眠時間を削るしかないのが辛い
  • 日本語教師の労働環境、1年目の日本語教師は、普通こんな感じなのか?

回答

結論

その勤務されている「日本語学校」が法務省告示校であるならば、違法なのですぐに辞めましょう。

理由

法務省告示校である日本語学校は、以下の「法務省告示基準」のように、「全ての教員が,次のいずれかに該当する者であること。」と定められています。

大学生で、まだ以下の日本語教師有資格者に満たない場合は、「法務省告示基準」を満たさないので、日本語学校のクラスを一人で受け持つことは違法です。

これ以上、違法行為に加担し続けるのは避け、今すぐにその日本語学校を辞めましょう。

また、これ以上続けたとしても、新人未経験者のサポート体制が整っていないところで勤務を続けることは、これからの日本語教師人生にとって、マイナスになります。

「日本語教育機関の告示基準」 法務省 入国管理局
平成28年7月22日策定
http://www.moj.go.jp/content/001199295.pdf

十三
全ての教員が,次のいずれかに該当する者であること。

大学(短期大学を除く。以下この号において同じ。)又は大学院において日本語教育に 関する教育課程を履修して所定の単位を修得し,かつ,当該大学を卒業し又は当該大学院の課程を修了した者

大学又は大学院において日本語教育に関する科目の単位を26単位以上修得し,かつ, 当該大学を卒業し又は当該大学院の課程を修了した者

公益財団法人日本国際教育支援協会が実施する日本語教育能力検定試験に合格した者

学士の学位を有し,かつ,日本語教育に関する研修であって適当と認められるものを 420単位時間以上受講し,これを修了した者

その他イからニまでに掲げる者と同等以上の能力があると認められる者


質問者さんの場合、最後の「その他イからニまでに掲げる者と同等以上の能力があると認められる者」には該当しません。

質問者さんの状況を例えて言うなら、教員免許をまだ持たぬ者(まだ履修中/専攻中/大学未卒)が、小中高校で一人で授業を受け持っているのと同じこと(教育実習ではない)です。

「法務省告示基準」は、法務省告示機関・・・いわゆる一般的に日本国内で「日本語学校」と公称しているところで日本語教師として働くことを目指しているのでしたら、まず第一に知っておかなければならない「基本中の基本」の決まりです。

いずれにしてもそこはブラックな日本語学校であり、将来の為にはならないどころか、マイナスになりますので、早急に辞めることをお勧めします。

もし辞める際に学校側が難色を示したら(引き留めようとしたら)、「法務省に通告する」とお伝えください。学校側が処分を受けることになりますので、引き留めることは、もうしなくなるはずです。

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