カナダは5月上旬になっても雪が降ることがあります。
早咲きの桜が咲き始めて春も間近と期待しはじめた頃に、比較的温暖なバンクーバーでも雪が降ることがあり、そんな時は、せっかく咲き始めた桜の花も凍えているように見えます。
実はバンクーバーは、日本に負けないくらい桜の木が多く、街中で見える桜の種類も豊富です。1つの桜並木で見頃を終えればまた次の並木と、5月まであちこちで桜の花が楽しめます。
日本語教師アシスタントの皆さんも春休みに入り、のんびりとした毎日を送っています。
カナダの学校で2学期制をとっている学校では、2月に前期が終了し、春休み前に後期が始まっていて、休みが終わると本格的に後期の授業が始まります。
日本語教師アシスタントも、ボランティアであっても実際に授業を任されることがあります。
今回は、そんな日本語教師アシスタントのみなさんに、日本語の授業の中でどんな教案やアクティビティが効果が効果があったのか、尋ねてみました。
Q.カナダの学校で効果があった授業は何ですか?
パソコンで日本について検索させる
学期末に日本語の全クラスは、パソコン室での授業だったので、日本に関連するクイズを作り、それを生徒たちがインターネットで答えを検索するという授業をやりました。『日本で一番○○なのは何?』などの常識的な問題や、遊び感覚で、『イチローの名字は何?』や『My neighbor TOTOROの日本語タイトルは?』など、幅広く出題しました。(バンクーバーのセカンダリースクールにて)
色をトリッキーなゲームで教える
日本語の色の呼び方を教えるためのゲームをしました。色ペンで赤、黄、青、茶など色ペンの色とは違う色の漢字を書いてカードを作り、私が『青い黄』『茶色の白』などカードを読み上げてカルタのように取り合うゲームです。トリッキーなので生徒も注意してカードを取らなければならず、盛り上がりました。(セカンダリースクール)
等身大の自分に書き込む
グレード2でbody/facial partsを勉強した時に、寝転がり等身大の自分の絵を描いてそれに学んだ日本語の単語を書いていくのが楽しかったようです。一つのものを完成させるのに時間はかかりますが、仕上がった達成感が得られたようです。(エレメンタリースクールにて)
日本の食生活を現物で説明する
今月は何回かに分けて日本語の食生活について授業をしました。短粒米と長粒米の違いを実際に見せて説明する。日本の食器類を持って行き、箸を使い、味噌汁はおわんに口をつけて飲むなどをやって見せました。箸の使い方は紙を丸めたものを使って練習させ、カフェテリアのキッチンで食材を用意してもらっておにぎりを作りました。グレード2と3では、味噌汁と緑茶も用意して味見をしてもらいました。どれも生徒たちは興味深く受け止めてくれ、担任の先生も新鮮に感じてくださったようでした。(エレメンタリースクールにて)
日本語教師アシスタントとして、効果のある授業をするためには、生徒を飽きさせず、常に注意力をひきつける必要があります。そのために、生徒が実際に体験できる参加型の授業を心がけてください、と準備研修でもアドバイスしています。
参加型の授業とは、ゲームを取り入れたり、一緒に物を作ったり、歌を歌ったり、質問形式にしたり、少人数のグループワークなどがあげられます。
また習った日本語をさっそく授業の中で使うのも有効的です。参加型の授業を行うには念入りな準備も必要です。
現在活動中の日本語教師アシスタントの皆さんも寝る間も惜しんで授業の準備をしている様子がときどき伺えます。