カナダの日本語教師アシスタントの活動中の滞在先は、学校の先生や生徒さん宅にホームステイになることが多いですが、いざカナダに赴任し、生活を始めると、日本とカナダの生活スタイルの違いに驚くことが多いようです。
今回はカナダで快適なホームスティを過していただくための心構えやマナーをお話したいと思います。
ホームステイは、カナダ人の生活を実際に体験でき、英語上達にも役に立つという利点(メリット)があり、ホストファミリーの温かいもてなしに、忘れられない体験をされる方も多いでしょう。
しかし、それぞれの家庭にルールがあるように、カナダ人の家庭にもそれぞれルールがあります。そして、そのルールにしばしば日本から皆さんは驚かされるようです。
シャワー
例えば、シャワーを使用する時間です。特に一戸建ての家に滞在する場合、シャワーの時間は「何時から何時まで」で「何分くらい」と指定されることがあります。
シャワーを浴びることのできる時間は各家庭によって違いますが、「10分」、短いところでは「5分位で済ませて」とお風呂好きの日本人には信じられないリクエストがされることがあります。
シャワー時間が制限される理由
しかしこれには理由があります。一戸建ての家ではお湯はタンク式で供給されており、一人が長くシャワーを使うとお湯が無くなり、次の人はタンクに水が溜まるまで待たなければならないのです。
また、夕食時などお湯を多く使う時間も同じ理由で、その時間帯を避けなければなりません。シャワーは手短にというのは共同生活する上では協力しなければならないことと言えそうです。
洗濯
もう一つ皆さんを驚かすのが、週に一度だけの洗濯です。日本人は毎日洗濯をすることは珍しくありませんが、カナダの家庭では、洗濯物が洗濯機いっぱいになったら洗濯をするというのが普通です。
また共働きの家庭も多く洗濯は週末としている家庭もあるようです。
日本語教師アシスタントの方が洗濯をしようとしていたら、ホストマザーが、
私たちのと一緒に洗ってあげる
と言ってくれたものの、いつまで待っても洗ってくれず、「替えの服がなくなってしまい困った。」とうったえられる方が時々います。
環境問題に敏感で、時間とお金の節約精神が身についたカナダ人の生活スタイルを変えるのは困難でしょう。
困らないように、一週間位洗濯をしなくても大丈夫なように充分な衣類を用意しておくことが大切です。
ホームステイを快適に過ごすために
郷に入っては郷に従え
「郷に入っては郷に従え」(When in Rome、do as the Romans do.)とい言葉もあるように、カナダで生活を始めたら、カナダ人の習慣にできるだけ沿うように努力することが大切です。受け入れてくれた家族の一員として暮らす以上、日本の生活を少し忘れて、その家族の生活に溶け込む努力は必要です。
「以心伝心」は禁物。徹底的に質問しコミュニケーションをはかること
生活を始めた早い時期に家族のルールを聞き、わからない事はどんどん質問する。自ら進んで家の手伝いをし、そのやり方を教えてもらう。そして、自分の希望をきちんと伝え、お互いが理解するまで話し合う。
このように、ホームスティを快適に過すにはホストファミリーとの密なコミュニケーションは欠かせません。
カナダのホームステイを経験して(体験談)
最後に6月でカナダでの日本語教師アシスタントを終了し、帰国された方の最後のレポートをご紹介します。ホームステイは最高でした!ある日曜にはホストマザーと共にランニングにでかけ11kmを完走しました。父の日には家族みんなでサイクリングにでかけ、そのあとお祖父さんの家を訪れ、家族で父の日を祝いました。できるものならこの家族と次なる場所へ移動したいくらいです。
多くの皆さんがこの方のような素晴らしい体験をカナダでできることを願っています。