イギリスでの日本語教育活動体験談

イギリス コラム 書道 日本語教育

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イギリスでは、日本語の需要、日本語教育はそれほど盛んではないので、アシスタント教師の活動は、日本や日本文化に興味を持ってもらうことが主な活動となります。

ペンパル

せっかく日本語を学んでも、子どもたちは(私以外の)生の日本語や日本人に触れる機会がないので、ペンパルをやってみることにしました。

  1. 相手校を(日本に)見つける、日本で自分が卒業した小・中・高校や、先生をやっている同級生や知人に打診してみたり、いろいろな学校にメールしてみたり、ネットで募集してみたりする。
  2. お互いの学校の外郭や教育事情等事前に理解が必要な情報を交換する
  3. 文通に関する具体的な条件(手紙か、Eメールか、英語、日本語の使用条件、頻度etc…)の設定やコストを算出する、
  4. 日本の小学生がもらって嬉しいと思うような手紙を、子供達が日本語で書けるようにしてあげること

など色々な作業や手続きが必要になり、日本語教師アシスタント冥利につきます。ペンパルは、同じ年代の日本の子供の生活を知ることで、日本に興味を持つ良いきっかけとなりますし、さらに「もっと日本語を勉強したい」という日本語学習継続の動機にもつながります。
各学校の教育方針や派遣地域の事情もあり、現地の子供達がペンパルを持つことは容易ではない部分もあるかもしれませんが、派遣先の学校や地域へのより効果的な貢献となり、とてもやりがいのあるactivityになると思います。

その他の日本語クラスでの活動

数字を漢字で

この間、絵ハガキの書き方を教えました。「日本では縦書きの時、数字は漢字で書くのが普通です。」と教えたら、しきりに感心してましたね~。
今はGCSE目前で、詰め込んでしまうのがかわいそうですが、生徒はみんなマジメなので助かってます。テストが終わったら会話メインの授業にしていこうと思います。(Surreyの学校で活動)

いろんな表現でほめる!

自分が日本についての授業をする時や、他の先生方のアシスタントをする時に、子供達をできるだけ色々な表現でほめる!反対に怒らなくてはならない時も多々ありますが、できるだけ同じ表現(否定文をたくさん使うetc.)を避け、子供達がなぜぐずっているか等の原因を聞くようにしてあげることや、授業に集中させるような言葉がけ、気配りをするようにしています。難しいですが・・・f-_-;)(Farehamの学校で活動)

色と絵:折り紙とひらがな

色を教えた時に、ぬり絵をしたり、折り紙で遊んだりしたのですが、子供たちがすごく吸収が早くて驚きました。折り紙の色を選ばせるときに日本語で言わせるようにするとなんとか必死に覚えようとしています。あとはYear8のクラスですが、ひらがなを覚える時に文字だけだとどうしても難しいようだったので、絵と文字を組み合わせたカードを作ったのですが、完全に覚えてない文字でも、絵は覚えているので、なんとか形になっていたりして、文字を思い出すのに役に立っています。(Fareham Hantsの学校で活動)

やはり日本のアニメは強し

“千と千尋の神隠し”を字幕付きで見せて、知っている単語が聞こえたら書き取るように指示したところ、思っていた以上に聞き取りができていたので、ビックリしました>▽<。すごく気に入ってくれた生徒もいて、「ここ(日本語の準備室)で働かせてください!」と私に会う度に言ってくれます・・・(笑)(Surreyの学校で活動)

早口言葉

Extraで(日本語クラスを)取っている生徒に少し早口言葉を教えた。いつもと違う内容に喜んでくれた。あmた、発音練習にもなった(気がします・・・f^_^;)
(Ascot,Berkshireの学校で活動)

外へ出よう!

いくつかの授業を外でしました。その時は教室が見つからず、たまたま思いついただけだったのですが、生徒はとても喜んでました。ちゃんと教室が決まっている授業では教室(というより物置き場に近いような所)はとても狭いので、外でするとノビノビとした感じがして良かったです。外は今は天気は良く気持ちがいいし、大きな声を出しても大丈夫なので、最適でした。そこでレストランのロールプレイングをして生徒達は楽しんでました。(Liverpoolの学校で活動)

1~10

日本語の数字1~10までを英語の同じ発音に置き換えて覚えてもらいました。1→itchy、2→kneeなど。子供たちの中には空手をやっている子もいて、1~10まではものすごく覚えるのが早かったです。(North Walesの学校で活動)

蛙ピョンピョン

折り紙の“カエル”は出来上がるとピョンピョン跳ねるので特に人気があります。折り紙は全般的に人気ですね。(Pinner,Middlesexの学校で活動)

私の家族

カタカナを教えていた時ですが、「私の家族」というシートを作って、生徒に自分の家族の名前を書き込んでもらう、という宿題を出しました。そうすると、それまであんまり英語以外の文字を使うことに興味がなさそうだった子たちまでもカタカナの表を見ながら、自分の家族の名前を一生懸命、探していました。今は自分の名前は表がなくても書けるようになりました。(^o^)また、一度習った音は表を塗りつぶして、次にその音が出てきた時に何も見ずに書けるか、というチェックも効果大でした。(Fareham Hantsの学校で活動)

ズバリ 漢字

今イギリスは漢字ブーム。タトゥー(刺青)などで体のどこかに必ず一文字は入れてます。(もちろん、学校の生徒ではありません!あしからず。)漢字=クール(かっこいい)、美しい、というイメージを持っているようです。一番人気の漢字は「愛」。自分の名前を漢字で当てはめてあげると、書道の時間もみんな熱心一心不乱に打ち込んでくれてます。(ロンドン近郊の学校で活動)

紙芝居

「かぐや姫」と「舌切りすずめ」の紙芝居をやりました。絵や話の展開が日本独特のものなので、子供たちも興味深々。とても静かに聞きいってくれました。(Farehamの学校で活動)

父の日に折り紙

授業で折り紙をよく使っていますが、FATHERS DAYの時に、折り紙でシャツの形を作って、その内側にお父さんへのメッセージを書かせたら、子供達がすごく喜んでました。(DENBIGH・北ウェールズの学校で活動)

聞きなれた英語に置き換え

数字の勉強の時に、1を「itchy」2を「knee」のように置き換えると、結構覚えやすいようです。(ロンドン郊外の学校で活動)

言葉より手や目で

折り紙や書道、そしてカルタのように、手を動かしたり、目で見て楽しめるものは効果があります。
折り紙はパクパクと口が動くキツネと風船とかぶとを作りました。どれも作った後に遊べるので、子供達に人気があります。
また、漢字の成り立ちを説明する時に書道をやりました。なかなか上手に書けませんが、自分の好きな言葉をどんな風にして書くのかが覚えられるので良かったです。
(FAREHAM・イギリス南部の学校で活動)

ほめ方しかり方

日本についての授業をする時や、他の先生方をアシスタントする時に、出来るだけいろいろな表現を使って子供達をほめています。もちろん怒らなくてはいけない場面も多々ありますが、できるだけ同じ表現は避け(否定文をたくさん使うetc)、子供達がなぜ騒いだりぐずっているのか、原因を聞くようにしたり、授業に集中させるような言葉がけて、気配りをするようにしています。(イギリス南部Farehamの学校で活動)

ロンドンの日本語教育情報源

教材や日本語教授法のヒントがほしい時はJapan Foundation London Language Centreの図書館によく行きます。結構、情報が充実してます。
Japan Foundation London Language Centre
所在地: 6F, Russell Square House, 10-12 Russell Square, London WC1B 5EH

5月5日は

「子供の日」に“鯉のぼりの歌”をやりました。単語も歌いながら覚えられるし、普通に教えるよりもリズムをつける方が右脳も使うし、効果があると思いました。

着物を着て授業を

着物を着て授業をしてみました。足袋や帯など西洋のドレスとは全く異なるため、かなり興味深そうでした。また、その時に着物の色塗りのアクティビティをやりましたが、楽しそうでした。

時計の読み方の法則は語呂合わせで覚える

時計の読み方の授業で「分」の読み方の違い (i-ppun,ni-fun,san-pun)を教える際、以下のように、語呂合わせで教えると、生徒達はすんなりと覚えてくれたようでした。

【-ppun】1,6,8,10分
I Really Hate Japanese.
(Ichi)(Roku) (Hachi)(Jyu)

【-fun】2,5,7,9分
Nice Girl Needs Kisses.
(Ni) (Go) (Nana)(Kyu)

【-pun】3,4分
Say Yes!
(San)(Yon)

他の言語の授業を見学

いつもは「英語で日本語を教える」、つまり間接法で授業をやってますが、はたして自分の教え方でいいのかどうかちょっと疑問に思ったので、ドイツ語やスペイン語の授業を見学させてもらってます。英語でどのように文法等を説明するのかをノートに取ってます。すごく刺激になります。

新聞紙でカブトとけん玉

新聞紙でカブトを作ったが、カブトは作りやすくかつかぶることもできるので、みんな「サムライ!サムライ!」と喜んで作っていた。ケン玉もやはり人気があります。

福笑い

目・鼻・耳・口・顔・頭・髪と上・下・左・右、「何ですか?」「~です。」を楽しく覚えられたようです。

日本食の反応

1学期に一度くらい、日本食(ごはん、味噌汁、せんべい、うめぼしなど)を紹介するのですが、生徒の反応が様々でおもしろいです。のりの付いていないおせんべいとほうじ茶、ごはんは全体的にウケが良く、のり、梅干は罰ゲームのような雰囲気になります。味噌汁もまるでゲテモノ扱いにされます。(*o*)

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