ドラッグとヒッピーの町での日本語教育体験談

オーストラリア 日本語教育

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私は今、オーストラリアのQLD州のゴールドコーストの南西にある町の中学・高校生に日本語を教えています。

オーストラリアの他の町とはちょっと違う

この町はたいていのオージー(オーストラリア人)なら知っているドラッグとヒッピーの町です。

私が「この町で日本語を教えている」と話すと、現地の人は驚いた顔をして、
You think it's a different place, don't you?
(ちょっと他の町と違うでしょ?)
と言ってきます。

そんな具合の町ですから、生徒の家庭環境もお世辞にも良いとは言えません。

ある生徒のお父さんは Drug Smoker、お母さんは Alcoholic という、日本ではあまり考えられないような環境で育てられています。

彼にも、もちろんそれが影響し、学校でも問題児です。

日本語教育のレベルの高さ

しかし、そういう子ばかりではなく、何人かの生徒は、日本にとても興味を持っていて、熱心に日本語を勉強しています。

私がこちらに来てまず驚いたのは、この町そのものと、日本語教育のレベルの高さです。

オーストラリアのほとんどの生徒が、「ひらがなも書けないし、折り紙もきれいに折ることができない」と聞いていたのですが、私の教えているYear8以上の生徒は、たいてい、ひらがなは書くことができ、折り紙もきちんと折ることができます。

Year12はHSC*に向けて勉強しているので、かなりレベルの高い、たまに私も質問に答えることができないようなことを勉強しています。

*HSC・・・Higher School Certificate(大学入学資格試験を兼ねた高等学校卒業認定試験)

私はYear11や12のヘルプをしたり、日本の文化や習慣の紹介やピクチャーカードを使って、曜日を教えたりと、現地の(オーストラリア人の)日本語教師のサポートをしていました。

突然、日本語教師がお休みに(←オーストラリアあるある)

しかしある日、急にその先生がいろいろとトラブルがあったため、学校をしばらく休むと言い出しました。

そのため、一転して私が中心となって授業を進めることになりました。

日本語を英語で教えること(間接法)は、英語を勉強している私にとって、いいチャンスではありますが、それと同時に、とても難しいことでもあります。

最初の頃は、1から10まで授業で使う英語をメモして、その通りに授業を進めていましたが、そうすると、生徒の反応や態度を見る余裕がなくなってしまうので、最近では、授業の概要をメモするだけで、間違えても気にせず、自分なりに授業を進めていこうと思うようになりました。

まだ授業中にゲームなどをする余裕はありませんが、今後、生徒が日本にもっと興味を持ってくれるような授業をしていきたいと考えています。

同僚の先生たちとの交流

他の先生は、あたふたとしている私に、とても親切に接してくれます。

学校が小さいおかげで、先生全員の名前を簡単に覚えることができ、その上、ほとんどの先生がフレンドリーなので、"Good morning,〇〇!""How are you?"と声を掛けてくれます。

私もなるべく先生、生徒を含めてみんなに挨拶をするように心掛けています。挨拶はどこの国でも大切なことですから・・・。

ある先生は、私がダイビングが好きなことを知って、休日にダイビングに連れて行ってくれました。

あいにく天気はよくありませんでしたが、楽しい1日を過ごすことができました。

また、一緒に遊びに行ったことで、他の先生との間の話題にもなり、まさしく一石二鳥でした。

生徒とのコミュニケーション

生徒のほうはというと、日本に興味がある子や、好奇心旺盛な子は、自ら声を掛けてくれますが、こちらから声を掛けないと、話しかけてこない子も中にはいます。

そういう時は、こちらから話題を見つけて話しかけ、できるだけみんなとコミュニケーションを図るようにしています。

英語でコミュニケーションを図ることは、今の私にとっては簡単なことではありませんが、それよりももっと大切なことに気付き始めています。

# オーストラリアQLD州の学校で日本語教師アシスタント

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