カナダってビーバーが国のシンボルみたいですが、実際、カナダでビーバーを見かけたことありますか?というご質問を日本語教師アシスタントでカナダに出発する方から尋ねられたことがありますが・・・
実際、カナダにビーバーはいるのかというと・・・本当にいました。私が最初にカナダでビーバーを見たのは、オンタリオ州をグレイハウンドバス(長距離バス)で旅していた時。
その際、オタワ近郊のバスが通る道路にそって、沼地(湿地帯)やら小川のようなところが数箇所あるのですが、そこにビーバーダム(木が積み重ねたビーバーの巣)が道路からもたくさん見ることができ、本当にカナダにはビーバーがたくさんいるんだな、と感動したものです。
カナダへワーキングホリデー中の人や、日本語教師アシスタントとしてカナダで活動されている方も、ホリデーでちょっと郊外に出かけた時になど、ビーバーダム(ビーバーの巣)を目にする方も多いのはないでしょうか?
川などで不自然に木の枝が積み重なっているのがビーバーダムですので、意識して川や池、沼などを見ると見つかりやすいことでしょう。オーロラもいいですが、ビーバーを見つけるのもカナダのオフではオススメです。
カナダのワーキングホリデービザ事情
カナダのWHビザ取得希望者にとって、現在のワーキングホリデー(WH)システムは若干、混乱を来すものとなっています。これはカナダのWHビザ申請要綱が年々改正されるためで、申請用紙の入手そのものが抽選である年度があったり、また先着順に申請を受け付けるというシステムになったり、とコロコロ変わってしまうのが現状です。また、申請時に渡航予定日を申告しなければならない時もあるので、申請が受理された後に渡航の日程を変更する場合で、特に渡航が予定日よりも遅れた場合、その遅れた分が1年間のビザから減らされるというケースもあり、年度毎に変わるワーキングホリデービザ要件をよく読み、渡航予定日を決定する際にも無理のない予定の組み方をする必要があります。
カナダのWHビザの最長期限は1年間ですが、当初のカナダのWHビザは、入国時にはまず6ヶ月間だけのビザが発給され、その後カナダ滞在中に残り6ヶ月分の延長申請をしなければならないシステムでした。現状、どれだけカナダのWHビザが変遷したか、がわかるエピソードです。
ワーキングホリデー・コミュニティ
日本人が多く集まる都市(バンクーバー・トロント)にはワーキングホリデー・メーカーの情報交換の場となる組織があります。個人経営・非営利団体などその形態は様々で、その多くは日本人経営の語学交換のメンバー制クラブや、日本の書籍や食品を置いている店にWHの必要な情報が置かれています。例えば、住居、生活必需品(中古)、車などの売買情報もそれらの場所にて収集することが可能です。また、これらの都市には日本人経営の旅行代理店も多数あるので、カナダ国内の旅行及び日本への帰国の際なども安心して購入することができます。最近の傾向として留学情報センターが大都市に軒並み店を構えるようになってきており、これらの情報センターでは無料でインターネットの使用ができるところもたくさんあります。
ワーキングホリデーでの語学学校
トロントやバンクーバーなどの大都市にはESLと呼ばれる語学学校がたくさんあるため、WHメーカーそれぞれの目的と生活スタイルに合わせて学校を選ぶことができます。基本的にカナダのWHビザ保持者は最長3ヶ月まで教育機関に通うことが許可されているので、3ヶ月丸々を語学学校に当て、その後の就職活動に役立てるWHメーカーが多く見られます。
最近では、WHのためのクラスなどが設置してある学校もあるため、就職の際の履歴書の書き方や、カナダでの就職活動及び面接での常識などを学ぶこともできます。
カナダのワーキングホリデーでの就職事情
カナダのワーホリ・メーカーが就職を希望する場合、その人気は大別すると夏はツアーガイド、冬はスキー場でのアルバイトが主なものとなっています。季節的には「観光客が減る冬場はWHのアルバイトの枠が減少する」ということを耳にするWHメーカーもいるようですが、全てのケースに言えることは、初めから職種を限定せず、根気よく就職活動を行なえば必ず職は見つかるのが現状です。
特にカナダと言えばロッキー山脈に観光客が集中するため、バンフやジャスパーに赴き仕事をすると言うWHメーカーが多数います。 また、英語力がないということが問題となるWHメーカーにとっても、英語を多く使う職種を希望しない限り、就職先はないことはありません。
英語力
しかしながら、カナダ人の中に入って仕事をしたいという人は、当然の事ながらある程度の英語力が要求されるため、語学学校で英語力をつけてから就職活動に入ることが勧められます。但し、2,3ヶ月の語学学校でそこまでの英語レベルに高められるかは非常に疑問が残るところですので、日本にいるうちからいかに英語力を高めておけるか、が鍵になります。
給与やチップなど
給与は一般的に、カナダの最低賃金が適用され、そこから勤務の長さによって昇給するところもありますが、基本的にワーキングホリデーメーカーはテンポラリーのアルバイト職がメインですので、あまり給料に期待するのは禁物。日本にいるうちからある程度貯金(資金)を用意しておくことが、ワーキングホリデーの成功の秘訣です。以上より、賃金的にはあまり高くないので、元々の蓄えが多くないWHメーカーは、ウェイターやウェイトレスの職でカナダならではのチップをいかにもらうことができるか、もポイントとなります。
ちなみに原則、チップには税金がかからないので、一定の収入源として期待できます。但し、業種によっては、例えばツアーガイドやお土産屋さんの仕事では、まずチップはないものと考えた方が良いのでチップの有無も就業前に確認しておいたほうがよいでしょう。
カナダのワーキングホリデー体験談
バンクーバー・ダウンタウンのホテル内にある土産物屋でアルバイト中
バンクーバー到着の翌日からホームスティをしながら学校で勉強はほどほどに、友達作りに励みました。みんなでお酒を飲みに行ったり旅行をしたり過ごしましたが、その反面、友達ができるたびにカルチャーショックを受けることが多く、この時期は英語よりも色々な国の人々の考え方・歴史などを勉強していたような気がします。学校を終えてからはクラスメイトだった韓国人2人、台湾人4人と一軒家をシェアしながらお土産屋でアルバイトを始めました。私以外は学生だったので、みんなの勉強時間にお昼のお弁当を作ってあげたり、みんなも私の休日に合わせて外出を計画してくれたり、本当に楽しくてホームシックになる人をうらやましいと思ったほどでした。
いつも一緒に過ごしているともちろん意見が衝突することもありましたが、ケンカしながらも「今、私は英語でケンカしているのか!?」と変に冷静に、ちょっと嬉しくなったことを覚えています。シェアメイトの大半が帰国してしまったため、大所帯のシェアハウスを3ヶ月で引越し、今はスクールメイトだった中国人と2人で部屋をシェアして生活しています。
仕事では、まだまだ英語に苦労しながらも、いろいろな人との出会いがあるので、毎日が本当に新鮮で、英語だけでなく勉強の材料になる事ばかりです。
仕事を通じて地元の友達もでき、行動範囲も広がり、バンクーバーへの興味が更に深くなってきています。私がホームシックになる日はまだまだ先になりそうです。 (25歳女性、バンクーバー・ダウンタウンのホテル内にある土産物屋でアルバイト中)
ワーキングホリデーからのステップ・アップを目指すには
ワーキングホリデー(WH)にて滞在中、その滞在国を気に入り、何かしらの方法で滞在期間を延長、もしくは永住したいという希望を持つ人はたくさんいます。現地にてワーホリビザから他の就労可能なビザへの変更という点については、オーストラリア・カナダ・ニュージーランドのいずれの国においてもその国の国内で申請することは可能ですが、就労ビザを取得するためにはスポンサーが必要となり(通常就職先企業がスポンサーとなる)、事前に確約をスポンサーより得ておかなければなりません。
ワーホリ期間に自分の目指す道を決め、現地のみならず日本にて進む進路のために、ビジネス・カレッジ等で専門的技術を学ぶという方もいます。
英語による専門的知識の学習のため、当然それ相応の困難を伴いますが、学習により身につけた英語・知識、また企業での実務研修を行うことにより身につけた、より実践的な技術は、その後の実社会においても充分に有効なものとなることでしょう。
ワーキングホリデーでの海外滞在を最終目的とするのか、それとも目的達成の手段とするのか。それを決めるのはあくまでも自分自身です。