留学前の英語の勉強方法

コラム

t f B! P L

Q.日本語教師アシスタントに参加する予定なのですが、出発3ヶ月になって、英語に不安を覚えています。短期でも英会話学校に通っておいたほうがいいのか、また日本語の教え方を習っとくという意味で、日本語教師養成講座にも通っておいたほうがいいのか、どういった勉強をしおけばいいのか、ここにきて迷い、焦っています。

A.英語については地道に毎日こなしていく以外、上達の道はありません。また効果の方も目に見えてすぐに現れるというわけでもありませんので、そういう意味でも信じて地道に進めるしかないと思います。

ただ、その中で勉強方法によって、より効果的にできる部分あると思いますので、そこには注意して進めていった方がよろしいかと思います。

多聴

例えば、通勤中に英会話を聴くようにするなど、たくさん聞く事「多聴」は有効な手段だと思いますので、まず、多聴は続けられた方がいいと思います。

ただし、「多聴」するだけでいいかと言うと実はそうではないと思います。

精聴

リスニング力アップの秘訣は、「多聴」と「精聴」の併用となります。

「精聴」とは単に聞き流すのではなく、しっかりと意味を把握するまで集中して聞く事になります。

したがって、勉強方法としては、ある英文書(会話、スピーチ、ニュース)などそれほど長くない題材を使って、それを基に全体の聞き取り、聞き取りにくい(発音しているがクリアーに発声していない)物がどのように聞けるのか?など事細かに確認する方法です。

全体5W1Hを把握する

参考までに、具体的なやり方としては、まず一度聞き、その中でサマリー(要約)を掴んで下さい。5W1H(いつ、どこで、誰が、どのように、何を、なぜどうしたのか等)を掴むことです。簡単なのは、まず聞きながら日本語で書き出してみる。できれば英文の方がよりいいでしょう。

書き出す

サマリーがつかめたら、今度はディクテイションをしてみて下さい。ディクテイションとは、聞きながら、その英文を書きとめる作業です。

全ての文を聞いてから、それを書き出すと言うのは無理ですので、一文ずつでも聞いて一文ずつ書きとめるか、または、数文ずつ聞いてそれを一つのセットにして、そのセットを全て書き出していくかなどの方法があります。

最初から全ては聞き取れないと思いますが、最初は分かる範囲で聞いて書き留めて下さい。数回同じ文書でトライしてみて、最後まで書き取れなかったところは、テキストの英文を参考に確認してみて下さい。確認ができましたら、書き取りにくかった個所の英文の響きとその英文自体が感覚として一緒になるように何度も聞いてみてください。

これを繰り返す事によって聞き取りは伸びます。毎日続けて約1ヶ月間経つと、ちょっと違いに気が付いてくるはずです。(個人差はありますが)

リピーティング(シャドーイング)

また、会話表現力に付いては、リピーティングと言う方法を取ってみて下さい。これは英文を聞きながら、ちょっと遅れて、その英文を全く同じ息遣い、発音を目指して、話す(発声する)方法です。

第一段階として、そんなに長くなく、難しい内容ではないものを題材にまずはテキストを見ながら、テープの音のちょっと後に続いて同じように話してみて下さい。それがスムーズにできるまで何度も練習してみて下さい。(10回くらいは必要だと思います)

第二段階として、上記がうまくできたと判断したら、今度はテキストを見ずに同じ事をしてみて下さい。これは耳からの情報のみを頼りに話していきます。テキストを見ないので、これはかなり良く聞き取れていないと、また前の段階で充分に練習と理解ができていないとできないものです。

但し、これがスムーズに言えるようになったら、それは少なくともそこに出ているフレーズについては、自分のものになったようなものです。後は動詞や、名詞を変えるだけで、表現力はかなり広がっていきます。

これは結構大変な方法ですが、1日15分でもやってみて下さい。

ロールプレイング(空想)

もう一つの会話表現力の向上の方法は、使える英語を目指して練習する事です。
例えば、バスに乗って、あるとこまで行くとします。その場所には行った事がないのでいろいろと聞きながら目的地まで行かないといけないとします。

まず道を歩いていてここから最寄りのバス停はどこですか?と人に恐らく聞くでしょう。そこでその聞き方の使える英文を自分で考えてみるのです。

「Is there a bus stop near here?」とか
「Do you know where a bus stop near here is?」とか
「I an looking for a bus stop going to Tokyo station. But I don't know where it is. So could you tell me it if you know, please?」

などが出てくるでしょう。

それに対して相手が知っていればそれに対する答えとして、丁寧にそこまでの道のりを伝えてくれる方もいるし、分からないので他の人に聞いてと言う方もいるし、いろんな英文が答えとして考えられるでしょう。

それをまた考えてみて、今度はそのおのおのの英文の時、自分はなんて英文で答えるかを考えてみます。そういった事を例えば目的地に着くまで考えてみるのです。そうするといろんな表現方法が出てくると思います。それをすらすら言えるように後は何度も練習するのです。

この二つの方法は、ある一つの練習方法ですが、参考にしてみて下さい。

英会話学校について

尚、英会話学校に通われるとの事ですが、それに付いては全く問題ないし、ネイティブの発音やリズムなどに慣れる事ができるのでいいと思いますが、できれば上記の事を自分で実践して、それが本当に活用できるのかどうかを試す場として、英会話学校を利用したほうがいいかもしれません。そうするとより効果も現れてくると思います。

基本的には、英会話力を伸ばすためには、受け身的な事ではなく能動的に自分で練習する以外に方法はありません。

ですから必ず英会話学校に通う必要はないのです。お金も掛かる事ですし。ただ、自分が勉強した事が間違っているのかどうか確認できる最適の場所ではあると思いますので、そういう意味では良いと思います。

日本語教師養成のコースや英会話のコースで悩んでいらっしゃるとの事ですが、上記を踏まえていれば、英会話のコースでも充分だと思います。

また、日本語の教え方(日本語教授法)に関しては、日本語教師アシスタントについては養成講座レベルまでは求められないので、日本語教育に関する本を数冊、まずは本屋さんでご覧になってみて下さい。日本語教師アシスタントに求められる教授内容は派遣される学校によっても違ってくることもありますので、派遣校が決まった段階で、そのアシスタントする学校の日本語担当の先生とやりとりができますので、そのやりとりの過程で、何を学んでおいた方がよいか、決めるとよいでしょう。

以上、ご参考にしていただければ幸いです。

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