カナダを日本人が選ぶ理由

カナダ コラム

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カナダのナイアガラの滝

毎年多くの日本人が、留学やワーキングホリデー、旅行などでカナダへ渡航します。永住希望者もいます。

カナダの小中高校で日本語を教える日本語教師アシスタントも、カナダのほぼ全州でこれまで活動した実績がありますが、おおよそ西部7-8割、東部2-3割といった割合です。カナダの西部のほうが、アジア系が多く、外国語の選択科目として日本語を選ぶ生徒が多いためです。

カナダは世界でも2番目に大きい国、そして日本の国土の27倍、人口は日本のそれの4分の1(約3,800万人)です。この広大な地で生活すると言うことの素晴らしさは、何にも代える事はできないのではないでしょうか。

しかしながら外国人である日本人の私たちが生活して行くためには様々な文化・生活レベルの違いに遭遇して行かなければなりません。

金銭面の比較

カナダでの所得・給与水準

まず生活に必要な収入及び物価の側面から考えますと、収入は、日本で新卒としてもらう平均的な給与は、カナダでは既に役職を持っている人でも貰う給与とあまり違いがありません。基本的に給与はかなり低いものとお考え下さい。

所得税が高いカナダ

さらに厳しい点は、低所得者であっても所得税が給与の20%以上は取られ、高所得者に至っては最高50%の所得税となります。その分、カナダの物価水準は日本と比べれば比較的低めですが、上記の低所得+高税金の状況下にあっては、生活は決して楽なものではないのではないと言えます。

カナダの物価

物価について例を挙げますと朝食は$5前後(時々スペシャルで$2.99などというものもありますが)、昼食$7~12、夕食$10~30となっています。コーヒー、ビール、その他の飲み物などは物によっては日本の物価とそれほど変わりません。

日本より安いもの

映画などは日本と比べると格段に安いので映画ファンにとってはかなり楽しめるのではないかと思います。通常の料金は$10程度ですが、毎週火曜日は「ムービーナイト」と呼ばれ、通常料金の半額となり、街には映画館に入ろうとする人々の長い行列が見られるようになります。

かなり物価に差が出るものとしては、肉、野菜、牛乳などの食料品がかなり安いですし、ガソリンはかなり安いです。ガソリンと言えば、交通に関して高速道路は「フリーウェイ」と言う名前の通り日本のような高速使用料などは一切取られませんので、例えば北米の西側をカナダから出発しアメリカに下がって行く場合、ガソリンは別としてメキシコのティファナまで一本下がって行くのに全く料金がかからないのも魅力的と言えます。

日本より高いもの

もう一つ自動車関係では、自動車の保険は日本と比べるとかなり高かったように感じました。日本のものより高いものとしては、煙草が日本の価格の1.5倍~2倍ほどするので喫煙者にとっては辛いかもしれません。

日本人がカナダを選ぶ理由

では、カナダに来た日本人が魅了され、長期滞在を望むのにはどのような理由が考えられるでしょうか。

日本人は勤勉なよいお国柄だと言われています。これは日本から外に出てみて初めて実感することだとも思います。カナダのような多民族カルチャーの中においては、日本・日本人の本当の良さが再確認できるのではないでしょうか。

ゆとりのカナダ

それを感じつつもカナダに長期滞在しようとするのは、勤勉な日本人であるための弊害とも言えるかと思いますが、日本人の社会人はプライベートに割ける時間が本当に短い人がほとんどで、通勤にも毎日1~3時間を費やす人も少なくないのではないかと思います。そうすると、家族と過ごす時間や個人で費やしたい時間は本当に取れないと言うのが現実だと思います。

それと比較するとカナダは時間が非常にゆっくりと過ぎて行っているように思います。カナダの大都市(トロント・モントリオール・バンクーバー)において街の中心部(ダウンタウン)でも街の中に自然がうまく調和されています。

大自然

またロッキー山脈・オーロラ・ナイアガラなどは日本人にも広く知られているとことですが、実際に体験してみると「人生観が変わった」「自然の雄大さに恐ろしさを感じた」と言われる方も多く、そのカナダの大自然に、日本人を引き付ける何かがあるのではないでしょうか。

アメリカへのアクセスのしやすさ

カナダからアメリカへのアクセスのしやすさも、カナダに住むことのメリットの1つと言えます。カナダで正規のビザを持っていれば、アメリカとの往来がしやすく、週末に気軽にアメリカ観光をすることもできます。

また、アメリカに比べると、比較的治安が良いのもカナダを居住地として選ぶメリットと言えるでしょう。

また言語的にも、カナダの英語(カナディアン・イングリッシュ)は比較的なまりが少ないため、日本人にも聞きやすい、と言われています。

アメリカに住むよりかは、日本人にとって何かと「マイルド」なこと(優しい・柔らかい)が、カナダの魅力と1つです。

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